これまでの高断熱高気密住宅が、生活の質を一変させたことは言うまでもありません。
しかし、原油の高騰や地球規模での温暖化などから、更なるランニングコストの削減が求められた結果、考え出されたのが超高断熱住宅「Q1.0(キューワン)」です。 この工法は南面から太陽光をふんだんに取り入れ、外壁、屋根面の断熱材をより厚くし、窓ガラスの強化を図ったうえ、高性能熱交換機を設置することにより、室内の熱損失を極力おさえ、次世代基準仕様の必要年間灯油量の半減を目指したものです。 これから新築を考えたときに、まだデザインにお金を掛けますか?これからは小さなランニングコストで、より快適な生活ができる住宅が求められる時代です。
Q1.0(キューワン)住宅を「一言」でいえば超省エネの高断熱住宅です。
Q1.0(キューワン)とは、建物全体から自然に奪われざるを得ない熱エネルギー(熱損失係数といいます)を 、現在の住宅性能の基準である次世代省エネ基準、1㎡あたり1.6ワットというレベルから、1ワット程度に
レベルアップできるよう、住宅の高性能化を図ろうというプロジェクトです。 (プロジェクトは新住協(新木造住宅技術研究協議会)のQ1.0プロジェクトであり、伸和ハウスは新住協の岩手支部会員です。)
わかりやすい比較でいえば、札幌市の40坪程度の住宅における年間灯油消費量を、現状の目標レベル1400リ
ットルから、700リットル程度まで半減させようというものです。 ▼新住協代表、鎌田紀彦教授の「Q1住宅の提案」(PDF:1.6Mbyte) >>鎌田先生Q1住宅の提案PDF
北海道の高断熱住宅の標準となる北方型住宅(次世代省エネ基準を満たす住宅でQ値が1.6W/㎡以下)は、北海道の一般的な、ストーブで 部分暖房をする住宅に比べ、約2/3の灯油消費で全室暖房が可能になります。本州の次世代省エネ住宅が、一般住宅に比べて、全室暖房
をすると2倍の暖房エネルギーを消費するのに対し、はるかに厳しい基準です。この、北海道の高断熱住宅の暖房エネルギーを、さらに半分 以下にしようとすると、地域によって差はありますが、おおむねQ値=1.0前後になることから、Q1.0(キューワン)住宅と名づけられました。そして、
こうした住宅を北海道に普及させようと、新住協は技術開発を行いながら、住宅をつくりはじめています。(図1参照)
図1)モデル住宅の次世代基準仕様とⅠ地域仕様による暖房灯油消費量比較表
新住協「Q1住宅の提案」より
新住協ではこれまでの20年、「高断熱住宅を造る技術」に取り組んできました。そして今、会員の多くに断熱技術がほぼ構築されたとみて、次の目標を掲げました。それがQ1住宅です。断熱性能をさらに高め、窓や換気の熱ロスを抑え、太陽エネルギーをより効率的に活用し、暖房エネルギーを減少させることでCO2削減に貢献しようというものです。(勿論、夏対策や快適な暮らしを実現する住宅デザインなどもおりこむことは言うまでもありません。)
「暖房エネルギーはどのようにして削減するか」・・先ず、暖房エネルギー計算を知ろう。
寒い部屋で布団にくるまって寝るとやがて暖かくなります。布団から逃げる熱と、人間が出す熱がバランスしているのです。
部屋が寒いときは布団を厚くする必要があります。布団が薄いと逃げる熱のほうが多く、寒いので電気毛布などの暖房器を布団の中に入れて熱を補う
必要があります。逆に、部屋がそんなに寒くないと、厚い布団では暑くなってしまいます。住宅の暖房もこれと同じです。
布団は住宅の断熱材であり、布団の中の空間は住宅の室内空間です。住宅の中で人間は熱を放出していますが、布団の中に比べて住宅空間は広いので、
断熱材をかなり厚くしても、それだけでは足りず暖房する必要があります。電気毛布ではなく、ストーブや温水ボイラーを使います。布団の中と大きく違う点は、住宅には窓があり、太陽熱が入ってくることです。また、住宅内で生活する我々は電気器具やガス器具を使い、それによって熱が放出されます。
図2は、そうした住宅の熱収支を示しています。外気温に比べて室内のほうが温度が高いと、住宅から熱が逃げます。温度差1℃のとき、床、壁、天井、窓から逃げる熱および隙間風や換気で逃げる熱の合計をQとすると、これに温度差を掛けた量が住宅から逃げる熱損失です。外気温が変動しますから、毎日の平均外気温と平均室内気温との差を冬期間全部足してQに掛けると、冬期間全体の熱損失になります。
一方で、住宅に供給される熱は、人間が出す熱や生活で使った電気・ガスで発生する熱と、窓から入ってくる太陽熱を加えたものです。これを冬期間全部で計算すればよいわけです。これをEとします。損失熱(Q×温度差)と供給熱(E)を比べると、寒冷地では損失のほうがずっと大きく、その差が必要な暖房エネルギーなのです。
この結果、暖房エネルギーを削減するにはいくつかの方法があることがわかります。第1は、熱損失Qを減らすことです。温度差は地域によって決まりますから減らすことができません。
図2)住宅の熱損失

高断熱住宅の暖房エネルギーをさらに減らす手法
1.第1の手法 換気の熱損失を減らす
2.第2の手法 開口部の強化と太陽熱利用
3.第3の手法 断熱の強化
暖房エネルギーは住宅の建設地の暖房度日数(寒さの量)、日射量、住宅の断熱性能、窓の大きさ、サッシガラスの種類によって変動します。なお、年間暖房エネルギー計算は新住協で開発した計算プログラムQPEXで計算されています。
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